イザヤ47:8-15 レジュメ

「高ぶる者は退けられる」                               N073

Ⅰ.私だけは特別だ(8-9) 

バビロンは高ぶったがゆえに滅ぼされた。神は、高ぶる者を退け、へりくだる者に恵みをお授けになられる。バビロンは高ぶったので退けられた。いったい彼らはどのように高ぶったのか。第一に、彼らは「私だけは特別だ」と言って誇った。これは直訳すると「私だけで、ほかにはいない」である。これは神のセリフでもあった。神は「わたしが神である。ほかにはいない。」(46:9)と宣言されたが、ここでバビロンは同じセリフを使っている。つまり、彼らは自分こそ神だと宣言したのである。しかし、このように言えるのは神以外にはいない。神だけが自存の神である。神は他の何にも依存することなく、自分だけで存在することができる。だから神は神中心でいいが、私たちはそうではない。私たちは太陽や水、食料など、自分以外のものに頼らなければ生きていけない存在である。だから私たちはそのようなことは言えないし、言ってはならない。なのに、バビロンは高慢にも「私だけは特別だ」、「私だけで、ほかにはいない」と豪語した。それが問題だった。そのような者には突然、災難が見舞うことになることを覚えておかなければならない。

Ⅱ.私を見る者はない(10-11)

バビロンのもう一つの問題は、「私を見る者はない」と言って自分の悪に拠り頼んだことである。彼らがそんなにも高慢になったのはなぜか。それは神への恐れがなかったからである。神への恐れがないのに知恵と知識だけは増えていった。それが彼らを惑わしたのである。人はだれも見ていないと思うので悪を行う。だれも見ていないと思うのでごまかしたり、盗んだり、さまざまな悪行をしたりするのである。もしだれかが見ていると思ったらそのようなことはしないだろう。バビロンは神への恐れが全くなかったのでやりたい放題であった。

Ⅲ.あなたを救う者はひとりもいない(12-15)

バビロンは神を恐れず自分たちの知恵や知識によって自分たちを救おうとした。「若い時からの使い古しの呪文」や「多くの呪術」、「助言」、「天を観測する者」、「星を見る者」、「新月ごとにあなたに起こる事を告げる者」等である。そのようなものはあるいは役立つかもしれないが、彼らを救い出すことはできない。「見よ。彼らは刈り株のようになり、火が彼らを焼き尽くす。彼らは自分のいのちを炎の手から救い出すこともできない。」(14)

ではどうすればいいのか。「結局のところ、もうすべてが聞かされていることだ。神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである。」(伝道者の書12:13-14)神は高ぶる者を退け、へりくだる者に恵みをお授けになられる。私たちが神の恵みを受ける唯一の道は、ただへりくだることなのである。

(自分に適用してみましょう!)

・あなたは「自分だけは特別だ」という思いはないでしょうか。あなたには若い時からの使い古しの呪文や多くの呪術、人からの助言に頼り、神を恐れていないということはないでしょうか。あなたが頼っているものは何ですか。